~スタッフ日記~
第36回 「団子より花」 2017.9.15.
弊社の訪問介護利用者さんには、
お一人で暮らしている方も多いということもあり、
お誕生月にメッセージカードと小さな花束を差し上げております。
年に一度、ささやかですが、喜んでいただけたという声を聞きますと、
こちらも嬉しく思います。
裏話になりますが、
数年前にはこのお花も経費削減のまな板に載ったことがありました。
確かに、皆が汗水垂らして得た収入であり、
時給いくらで働いているスタッフもある中で、
介護報酬減額などに直面し、
本当に必要な経費かどうかは検討せざるを得ませんでした。
これは経営する側として実に屈辱的なことでした。
しかし、決してゆとりがあるから始めた訳ではなく、
当初から、始めるからにはそう簡単にやめられないという決意もありました。
経費削減という観点は経営上大切なことで、
光熱費から人件費まで出どころは一緒ですから、
常に見直していく必要があります。
しかし何十円何百円を削減するために労力を費やし、
年間いくらかの経費削減を実現したとしても、
突き詰めていくほど、なぜこの仕事をしているのか、
何のために働いているのか、解らなくなってしまいます。
喜怒哀楽の、ドラマティックな介護現場には、
時に「団子」よりも「花」になる要素が必要だと自分は思います。
先日も近隣の花屋さんでお悔やみの花束を拵えてもらい、
利用者さんのお宅に向かいながら、
こんなことをしているのはおそらく介護事業者だけだろうな、
とぼんやり考えました。
団子と言えば、そろそろお月見の季節。
今年の十五夜は10月4日のようです。
(Nセンス)
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第41回 「冬の足音」 2017.12.1.
いつぞやパナソニックのテレビCMで流れていたメロディーをご存知でしょうか。
アンドリューマクマホンというアーティストの曲ですが、
自分ははじめて聴いた時、ビリージョエルの昔の曲かと思いました。
ピアノロック的な印象からそう感じたのですが、
どうやら二人は実際に親交もあるようです。
そんなきっかけで、
久しぶりにビリージョエルの「ピアノマン」や「アップタウンガール」、
「素顔のままで」や「ストレンジャー」などを聴き、懐かしさに浸りました。
皆さんも同じかも知れませんが、十代の頃というのは洋楽にはまる時期があり、
生意気に解ったようなことを友人と評論してみたりするんですよね。
私は熱狂的なビリーファンではありませんが、
「オネスティ」なんかは昔聴いた時よりいいような気がしました。
完成度の高い作品というのはベタな感じがするものですが、
今は何だか素直に聴けました。
年をとったということでしょうか。
ビリージョエルも私生活ではいろいろあったようですが、
たとえば玉置浩二さん然り、繊細な人の避けて通れない苦労があるようです。
意識は常に音楽の中にあるのでしょうね。
ちなみに近年の玉置さんの歌は、比較になるものがないくらい沁みます。
冬というのは、冷たい空気の印象なのか、妙にピアノの音色が立ちます。
ピアノの曲といえば、自宅にはジョージウインストン、アンドレギャニオン、
モーツァルト、フジ子ヘミングなどなどありますが、あなたのお薦めはありますか?
(Nセンス)
第40回 「その人の価値観」 2017.11.15.
ご高齢の方の生活は、不便を不便と感じずに、
あるいは不便を諦めて生活されているように見えることがあります。
どうしても私たち世代の生活と比べてしまい、
こういうものを買ったら苦労しないのに、こんなものが100円均一の店にあるのに、
わざわざ出かけなくてもネットで簡単に安く購入できるのに、などと、
その「差」にストレスを感じたりします。
しかもこれらが保険サービスでは対応できないことから、
なかなか気軽に支援できないジレンマもあります。
誰がそれを行うのか。無償でやってしまっていいのか。
実際、私たちは毎日のようにこのことについて頭を悩ませています。
その「差」から保険外サービスを調整し、
外出が難しい方にも気軽に服を選んでもらったり、電球を交換してもらえたり、
補聴器のメンテナンスを受けられるようにしたりすることには
意味があろうと思われます。
価格設定上、決して儲かりはしませんが、社会的には使命でもあり、
その利便性が提供できることは私たち自身のジレンマ解消にもなるという思いで、
保険外サービスの在り方を考えてきました。
しかし一方で思いますのは、
便利ということがそれほど魅力的かどうか、ということです。
「便利」や「お得」ということに非常な喜びを感ずる方も多いようですが、
自分などは欲張りなくせに、
そんな情報は知らないままでいい、この世に「損」などないと思っています。
ご高齢者のなかにも、
もしかしたら「便利」とか「お得」ということに
価値を持たない方がいるかも知れません。
人それぞれの価値に気づけるプロでありたい、そう願うこの頃であります。
(Nセンス)
第39回 「おだい介護フェス」 2017.11.1.
11月11日は、10月10日に次いで記念日が多い日のようですが、
我々の業界では「介護の日」ということで、
弊社でも11月11日~17日の5日間、「おだい介護フェス2017」を開催します。
そもそもは介護用品の特売から始まった話ですが、
福祉用具のデモ展示も合わせて行ない、
日頃介護用品に触れる機会がない方にも是非お越しいただきたいと思っております。
実はまだ呼称も不確定で、「介護フェア」だとか、
単に「セール」と呼んだりしているありさまですが、
そんなことどうでもいいや、とにかくやるんだという、
いつもの意気込みだけの、体当たり的な企画です。
フクシにちなんだ「294円コーナー」もお楽しみに。
気がつけばブログも39回、まさにサンキューな企画のお知らせでした。
(Nセンス)
第38回 「本気と書いてマジと読む」 2017.10.15.
経営に関する様々な成功例や教本がありますが、
いろいろと読み漁っておりますと、何となく見えてくるものがあります。
彼らの言っていること、やっていることは、別段驚くようなことではありません。
はっきりと目標を定めるとか、朝早く起きるとか、
人に感謝するとか、極めて当たり前のことばかり。
だから、成功者が書いた「結果論」だろうと言いたくもなるのですが、
彼らに共通することはむしろその原点で、
全く売れずに倒産寸前だったとか、何億の借金をしたとか、
かなりの「どん底」を経験していること。
そこから這い上がるために猛烈に考えざるを得なかった、
つまり「本気になった」ということです。
ある若い陸上選手が、
海外でトップアスリートの練習に参加して、感想をもらしていました。
やっている練習メニュー自体は、実は自分たちとそんなに変わらない。
しかしその量や取り組む姿勢が違っていた、と。
他者よりもずば抜けている人の背景には、
当たり前のことを徹底的に実践していく忍耐力があります。
ほとんどの人が、この当たり前のことを実は意外とやれていない。
結果が見えないことに本気になるなんて、普通はできません。
本気になれるかなれないか、この僅かな差がやがて圧倒的な違いになるのだと、
実に当たり前のことながら、最近になって痛感しています。
あなたは何か、本気(マジ)になれるものがありますか?
(Nセンス)
第37回 「一塁側二階席」 2017.10.1.
今秋も会社の仲間で東京ドームへ野球観戦をして参りました。
対ヤクルト戦、巨人のピッチャーはマイコラス。
我々メガネブラザーズは日高屋あたりでいわゆるゼロ次会と洒落込み、
「二杯しか飲んでない」という申し合わせをして皆と合流したのであります。
最近の野球を観ていない自分としましては、
どうしても熱中していた中学生の頃を思い出してしまいます。
松本、篠塚、クロマティ、原、吉村、岡崎、中畑、山倉、桑田あたりですね。
受験勉強をしなければならないのにナイターが延長したりして、
テレビから離れられませんでした。
今は38歳の阿部慎之助が四番、2000本安打達成ですか。年俸は6億とか。
むかし落合の1億で騒いでいた頃が懐かしいですね。
一方、対戦相手のヤクルトといえば、当時は角、池山、広沢、杉浦、八重樫とか。
代打にベテラン若松とか。関根監督ですね。ホーナー旋風なんていうのもありました。
「野村以前」「古田以前」のヤクルトですね。ラファエル前派みたいな。
今頃みんなどうしているのかと、知る由もないそれぞれの人生を想うばかりです。
ほんの一握りのスター選手も、
それに歓声をあげる大観衆にもそれぞれのドラマがある訳で、
今この時は今しかないということを改めて感じた一日でした。
ところで東京ドームができたのも、ついこの間のような気がするのは自分だけでしょうか。
(Nセンス)